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他に産学連携で実施している、高電圧回路とマイクロアクチュエーターの集積化技術の研究などもあるのですが、それはまたの機会にするとして。もう1つ、大きなトピックスとしてご紹介したいのが、2005年12月に米国ワシントンで開催されたIEDM(国際電子デバイス会議)で発表した、MEMSを用いて新概念のバイオテクノロジーを実現するマイクロマニピュレーター技術です。MEMSには、外部から電圧をかけることで微小な振動を生じさせることができます。この振動を用いて、ナノパーティクルと呼ばれるナノサイズの微粒子を細胞内に導入する技術を初めて生み出したのです。
この技術は、レーザー光などで細胞に物理的作用を及ぼすという従来の手法と比べて、多数の細胞を同時に扱えるといった利点があります。バイオ分野において、細胞の物理的な作用に対する反応や詳細な性質を調べる医科学分析ツールとしての応用や、将来的に特定の細胞に作用を及ぼす手法への応用が期待されます。今後は種々のナノマテリアルとMEMSにより励起される物理的エネルギーの様々な組み合わせを検証し、特定の細胞に選択的に働きかける新たな手法としての活用を検討していきます。
また、細胞の種類に合わせた構造の最適化や、細胞を扱う以外のナノマニュピレーターへの応用も図りたいと考えています。
IEDMは、論文の採択率が非常に低く、そもそも発表すること自体が極めて難しいんです。その中でも今回私が発表した技術はレイトニュース(速報)として採択されたもので、そうなると採択率は100件出して1本通るか通らないか。私自身、非常に名誉に思っています。発表後も、ホテルでコーヒーを飲んでいたりするといろいろな研究者たちから「面白い研究だね」と声をかけられて。重要な経験になりましたね。
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